
結婚式場のプランナーを務めていて、一番印象深かったことは、「担当させていただいたカップルとの貴重なご縁」です。
退職した今でも、年賀状のやりとりをさせていただいているかたも多く、本当に感謝の言葉しかありません。
ですが、感動深かったこととは反対に、「こんなことあるの!?」なんてハプニングも多かれ少なかれ経験しました。
今回は、わたしの経験した「ハプニングカップル」をご紹介いたします。
結婚式直前でマリッジブルーがピークに

結婚を機に親しみ慣れた地元から、新郎さまのお住まいの地域へ引っ越しすることが決まっていた新婦さま。
遠距離の結婚でもあり、なかなか新郎さまとお会いできないままわたしと2人で披露宴の準備を進めていました。
新居の周りはとても田舎で、新郎さまのほかには知り合いもいない。
家族はもちろん、親族さえもいないという場所で、とても不安を抱えていらっしゃいました。
結婚式が近づくにつれ、その不安もどんどん増していたようで、笑顔が消えていて心配だったのですが…
営業時間も過ぎた夜9時。
新婦さまから涙の電話が入り、「わたし、本当にこのままでいいのでしょうか…」とマリッジブルーがピークに!
本当に彼について行って引っ越してもいいのか、新しい土地でやっていけるのか、そもそも彼は結婚式にも無関心で本当に自分は大切に思われているのか…など、いままでの心配事を全てはき出してくださりました。
その話が済んだのは夜中の3時。
デスクで仕事をしながら電話が終わるのを待ってくれていた当時の上司もびっくりの6時間。
その後にもマリッジブルーの相談を受けることはありましたが、この経験を超えることはありませんでした。

プロフィールムービー用の写真を一緒にセレクト

高校生から長いお付き合い期間のあった新郎新婦さま。
青春時代を共にしたこともあり、たくさんの思い出写真をお持ちでした。
プロフィールムービーの依頼を受けたものの、指定期間になっても写真の提出がなく、話を伺うと「写真がたくさんあって決められない!」とのこと。
「じゃぁ一緒に決めましょうか!」と「写真セレクトのみ」の打ち合わせを設けることになりました。
その日、お越しになったふたりを見て、わたしも他のスタッフもびっくり!
なんとノートパソコン2台、卒業アルバム、ダンボールにしまわれたL版プリントの写真、思い出の写真をスクラップしているアルバムなどなど…数が本当に多かったのです。
しかも、この膨大な写真の中から提出するのは45枚。
11時スタートの打ち合わせからお昼休憩1時間を挟み、22時までかかりました。
結婚式2日前に「わたし、行きません」の電話
お見合いで知り合い、結婚まで至った経緯をお持ちのカップル。
どうやらご本人よりも親御さまたちのほうが結婚に乗り気で、おふたりの気持ちより先走っていたような印象を持っていました。
そんなカップルの結婚式2日前のこと。
ご新婦さまから電話が入り、「明後日、わたし結婚式に行きません」の一言で電話が切れてしまいました。
結婚式2日前といえば、全ての準備を済ましている時期でもあるので、その後の作業をどうするのかの判断が迫られました。
経験も浅く、このような事態は初めてだったわたしはパニック!
しかし、経験豊富な先輩たちは至って冷静。
「きっとお越しくださるはず」と励ましてもらい、通常のように準備を進めることにしました。
迎えた結婚式当日。
ご新婦さまはお母さまに説得されたようで、来てくださったのです!
結婚に前向きになれなかったことが原因で、「行きたくない」と思ってしまったとのことでした。
「結婚式はするけど、入籍しません」と帰り際に話されていたので、5年以上が経過した今でも、結婚式を挙げられた日にちが近づくと「その後どうなったのかな」と気になっています。
授かり婚のカップル。新郎母から涙の相談

授かり婚で結婚式を開かれることを希望されたおふたり。
仕事もされており、体調も優れないなか、結婚式の準備に熱を入れていらっしゃいました。
そんな矢先、「新郎のお母様がおみえです」と、急な来館があり、お母さまとお話をすることに。
何があったのか、それともわたしに何か問題があったのか…ドキドキしながらお母さまにお会いしたところ…
「どうしてもまだ若い息子が父親になるなんて考えられない!結婚することを諦めさせてほしい」とのこと。
「結婚式をするように話をしてほしい」と前向きな相談は受けたことがありましたが、まさかの「結婚中止を希望」されている相談には想像もしていませんでした。
おふたりのご様子を伝えても、「結婚はまだ早い」の一点張り。
わたしにはどうすることもできないので、ご家族で話し合ってもらうことをオススメしました。
その後、結婚式は予定通り開催されましたが、終始お母さまは浮かれないご様子。
ですが、赤ちゃんが誕生されたら状況は一転!
「孫ほどかわいい存在はいない!」と新郎さまのお母さまも満面の笑顔で、赤ちゃんをわたしに会わせに会場へお越しくださいました。
それから8年が経過しますが、毎年お孫さんの写真付きで年賀状をいただいています。
決まって「あのとき結婚式をしてよかった」と一言添えてくださいます。
まとめ
わたしは「プランナーが天職!」と思い、結婚式のお手伝いをさせていただきました。
ですが、お祝い事にもハプニングはつきもの。
おもしろいハプニングも、ホントに「これってドッキリ!?」なんて思うハプニングも経験させていただきました。
いま、結婚式の準備をされているおふたりに、この記事で「そんなことあるの!?」と準備の休憩タイムにしていただけたらと幸いです。
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